福田印刷工業 福田ブログ

神戸・東京に拠点を構える印刷会社。印刷関係の話からなんでもないようなことまで。

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エコと効率の両立 UVインキの多面的メリット

昨年、当社は印刷機の入れ替えを決断し、UV-LED技術を採用しました。これは通常のオフセット印刷機にUV-LEDユニットを追加することで、印刷された紙にUVライトを照射し、インキを硬化・乾燥させる方式です。この更新は、私たちの印刷プロセスに効率化をもたらしただけでなく、エコフレンドリーな方法で高品質な印刷物を提供するための扉を開いてくれました。今回は、UVインキの採用が私たちの業務にどのような影響を与えたのか、そしてそのメリットについてお話しします。

速乾性とは

UVインキの最も顕著な特徴の一つは、その速乾性です。UV-LEDを照射することで、インキ内の光硬化性樹脂が瞬時に反応し、硬化します。これにより、印刷後の乾燥待ち時間が不要になり、製本作業へとスムーズに移行できるのです。

環境への優しさ

UVインキは、VOC(揮発性有機化合物)を含まないため、環境に優しいという大きなメリットがあります。また、従来のオフセット印刷で問題となっていた裏写り防止パウダーを使用しないため、作業環境の改善にもつながっています。

損紙削減への効果

私たちが実際にUVインキを使用してみて気づいたのは、損紙の削減効果です。裏写り防止パウダーを使用しないことで、裏面印刷の際のインキの乗りが良くなり、印刷ミスが減少。これは直接的にコスト削減にもつながります。

廃インキの削減

通常のオフセットインキは時間が経つと硬化してしまい、その分は印刷に使えなくなるため廃棄する必要がありました。しかし、UVインキはこのような問題がなく、インキの廃棄物を大幅に削減することができます。また、印刷機に長時間インキをセットしておいても、インキの硬化を防ぐ硬化抑制剤を散布する必要がなく、無駄な廃インキが出ないのです。

これらのメリットは、単に作業効率の向上やコスト削減に留まらず、環境への配慮という点でも大きな意義を持っています。当社はこれからも、より持続可能で、高品質な印刷サービスを提供するために、最新の技術を積極的に取り入れていきたいと考えています。

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